Shuichiro Ogawa
English

ノート · 更新 2026-11-01 · Markdown 版

非認知能力の研究は、どこへ動いたか:呼び名、賃金の上乗せ、育て方、測り方の潮流(2015〜2026)

非認知能力(社会情動的スキル)の研究が 2015 年からの 10 年あまりに何を問い、どこへ重心を移したかを、査読論文を中心とする 47 件と、語の件数の数えで整理した。

目次(13)
  1. 「非認知」という語は、英語と日本語で逆の向きに動いた
  2. 「認知でないもの」という呼び方の何が問題だったか
  3. 性格特性とスキルは、どう分けられたか
  4. 労働市場は、社会的なスキルに前より多く払うようになったか
  5. 学校の SEL は、どれだけ効くと見積もられてきたか
  6. 無作為化実験は、何が長く残ると示したか
  7. 教師と学校は、試験の点とは別のものを動かしているか
  8. 自己報告で学校を比べると、何が逆さまに出るか
  9. 年齢とともに、どのスキルが下がるか
  10. 日本の研究は、何を問うてきたか
  11. 10 年の潮流をどう読むか
  12. この調べで言えること、言えないこと
  13. Footnotes

「非認知」という語は、英語と日本語で逆の向きに動いた

英語の論文で、題名か要旨に「non-cognitive skills」(または noncognitive)を含むものは、2017 年に 229 本あった。 2025 年は 233 本で、数はほとんど変わっていない。 同じ期間に、「skills」を含む論文は 108,673 本から 259,750 本に増えた。 「skills」の論文 1 万本あたりで見ると、「非認知」の語は 21.1 本から 9.0 本に減り、「social and emotional skills」(socio-emotional を含む)の語は 25.9 本から 56.4 本に増えた(OpenAlex の数え。数え方は source/review/noncognitive-skills-trends/papers.md)1。 「社会情動」の語の論文は、2017 年には「非認知」の 1.23 倍だったが、2025 年には 6.28 倍になった。

日本語の論文では、動きが逆である。 CiNii Research で「非認知能力」を含む論文は、2014 年に 6 件、2017 年に 19 件、2025 年に 108 件あった。 OECD の訳語の「社会情動的スキル」は 2025 年に 37 件で、「非認知能力」の約 3 分の 1 にとどまる。 英語の論文が「非認知」の語から離れていった時期に、日本語の論文はその語を使い始めた。

語の数は、研究の中身が変わったかを示さない。 呼び名だけが入れ替わったのか、研究の問い方そのものが動いたのかを確かめるために、このノートは 2015〜2026 年を中心とする査読論文と公的報告の 47 件を、問いごとに九つのまとまりに分けて読んだ。 数値と主張は、本文が取れた 33 件では本文(誌版、著者版、前刷り、ワーキングペーパー)で、取れなかった 14 件では要旨で照合した(末尾の未検証事項)。 遺伝と grit と成長マインドセットの介入は 努力できるのも才能か:やり抜く力、自己制御、学習意欲の遺伝と、変えられる範囲、構えの測り方の一般論は 構えはいつ測られているのか:条件付き傾向としての測定と、共起としての測定 が扱っているので、ここでは主題にしない。

「認知でないもの」という呼び方の何が問題だったか

非認知能力(non-cognitive skills)は、知能や学力の検査が測る能力の外にある、粘り強さ、自己制御、協調、情緒の安定のような性質をまとめて指す語である。 Duckworth と Yeager(2015)は、この語が生まれた経緯として Messick(1979)を引く。 「認知」という語が知的能力と教科の達成に充てられると、「非認知」はそれ以外のすべてを指す既定の名として前に出てきた、という説明である。 二人は、この語が認知を伴わない心の働きがあるかのように読める点を問題にした。 自己制御のような典型的な「非認知」の性質も、誘惑を頭の中でどう表すかに左右されるからである。

呼び名の問題は、測り方の問題でもあった。 Humphries と Kosse(2017)は、労働、教育、行動の経済学で使われてきた非認知の測り方を一つのデータの上で並べた。 非認知の因子をどう作るかで、その因子が実際に何を測るか(性格特性か、経済的な選好か)も、教育達成について得られる結論も大きく変わった(ワーキングペーパーの版の要旨)。 Schoon(2021)は、社会情動的コンピテンスの研究が、同じ語で別のものを呼ぶ誤り(jingle)と、別の語で同じものを呼ぶ誤り(jangle)に悩まされてきたと整理した。 「非認知」という一つの箱に、違う道具で測った違う性質が入っていたことになる。

日本でも同じ指摘がある。 小塩(2023)は、日本では非認知スキルや社会情動的スキルと同様の心理的特徴の集合を「非認知能力」と呼ぶことが多いとし、その定義を、認知能力以外の多様な特徴を含むという概念の設定と、測れるか、予測できるか、介入で変えられるかの三つの条件に分けて論じた。 武藤ら(2024)は、「非認知」が家庭、保育、学校に広まるにつれ、非認知のスキルには認知が関わらないという考えも広まっているかもしれないと述べ、認知と非認知の「あいだ」を検討した。

性格特性とスキルは、どう分けられたか

同じ時期に、認知でない性質を整理し直した枠組みの一つが、OECD の社会情動的スキル調査(Survey on Social and Emotional Skills、SSES)の枠組みである。 Chernyshenko ら(2018)は、10 歳と 15 歳を対象にするこの国際調査のために、性格の 5 因子(Big Five)のモデルの内と外のスキルを、構造、発達、変わりやすさ、文化をこえた比べやすさ、成果との関連で整理した(要旨)。 武藤ら(2024)は、この枠組みが Big Five の分類におおむね沿っていて、安定して変わりにくいと仮定されてきた特性と、練習と学習で高められるスキルや能力が同列に語られていると指摘する。

特性とスキルをはっきり分けたのが、Soto と Napolitano らの SEB スキル(social, emotional, and behavioral skills)の枠組みである。 Napolitano ら(2021)と Soto ら(2022)は、スキルを状況が求めるときにどう考え、感じ、振る舞うことができるか、特性を状況をならしてしがちかとして区別した。 Soto ら(2022)は、5 研究、7 標本(N = 6,309)から、社会的関与、協調、自己管理、情動の回復力、革新の 5 領域、32 の下位のスキルからなる尺度 BESSI を作った。 BESSI の項目は、ある行動を「まったくうまくできない」から「非常にうまくできる」までの 5 段階で答える形である。

区別に意味があるかは、予測で確かめられた。 高校生 897 人で、BESSI の 5 領域は、Big Five を入れたうえで 30 の成果と能力のうち 25 で説明を有意に足し、足した説明の割合は平均 ΔR² = .06 だった(Soto ら 2024、著者の版)。 逆に、BESSI を入れたうえで Big Five が説明を足したのは 13 で、平均 .03 だった。 ただし、スキルも特性もどちらも本人の自己報告で測られていて、違いは「できるか」と「しがちか」の聞き方にある。 二つが方法をこえて別のものとして分かれるかは、このノートが読んだ研究では確かめられていない。

労働市場は、社会的なスキルに前より多く払うようになったか

経済学の研究の基準点の一つは、少数の次元の認知と非認知の能力が、学歴、賃金、就業、危険な行動を説明すると示した研究である(Heckman ら 2006)。 スウェーデンの徴兵時に心理士が面接で評価した非認知の能力を使うと、失業や低い年収の男性に欠けていたのは、認知でなく非認知の能力だった(Lindqvist と Vestman 2011、要旨)。 同じ研究では、熟練労働者の賃金と、中央値より上の年収は、認知の能力のほうが強く予測した。

2015 年以降の研究は、その値打ちが時代とともに変わったかを問うた。 米国では、社会的なやりとりを多く要する職が 1980〜2012 年に就業者に占める割合で約 12 ポイント増え、数学を多く使うが社会的なやりとりの少ない職は 3.3 ポイント減った(Deming 2017)。 社会的スキルへの賃金の上乗せは、1980〜90 年代より 2000 年代に大きかった。 スウェーデンの行政データでは、徴兵時に心理士が評価したチームワークとリーダーシップへの賃金の上乗せが 1992〜2013 年にほぼ倍になり、認知スキルへの上乗せはおおむね横ばいで 2000 年代にわずかに下がった(Edin ら 2022)。 フィンランドの男性約 50 万人(2001〜2015 年)では、認知スキルの値打ちが下がり、非認知の値打ちが上がった(Izadi と Tuhkuri 2026)。 上昇を引いたのは外向性で、誠実性の値打ちは安定していた。

フィンランドでは、「非認知」の中でも値打ちが上がったのは一部の性質だった。 社会的スキルが集団の中でどう効くかについては、Weidmann と Deming(2021)の実験がある。 人を無作為に複数のチームに割り当て、各自の事前の能力から予測されるより一貫してチームの成果を上げる人を「チームプレイヤー」として特定すると、その人は社会的知能の検査で高く、IQ、性格、学歴、性別では差がなかった。 社会的スキルは、IQ と同じくらい集団の成果を上げた(ワーキングペーパーの版)。

性格と人生の成果の関連そのものも、追試にかけられた。 Big Five と成果の 78 の関連を事前登録で追試すると(中央値 N = 1,504)、87% が期待の向きで有意になり、効果の大きさは元の研究の約 77% だった(Soto 2019、要旨)。 関連の多くは再現するが、元の報告より小さい。

生成 AI の時代に、社会的スキルの需要が増えるかはまだ決まっていない。 生成 AI を採り入れた米国の上場 595 社の求人約 700 万件を差の差で分析した前刷りの最新版は、生成 AI を使う職で社会的スキルの相対的な需要が 3.4% 下がり、認知スキルの需要は横ばいだったと報告する(Gulati ら 2025)。 同じ前刷りの最初の版(2025 年 3 月、378 社)は、社会的スキルの需要が 5.2% 上がったと報告していた。 査読前で、版によって結論の向きが入れ替わっている。

学校の SEL は、どれだけ効くと見積もられてきたか

学校の授業で社会情動的スキルを教える取り組みは、社会情動的学習(social and emotional learning、SEL)と呼ばれる。 その効果は、全員を対象にする学校の SEL のメタ分析で見積もられてきた。 Durlak ら(2011)は、213 のプログラム、270,034 人の幼稚園から高校の児童生徒で、SEL を受けた側が社会情動的スキル、態度、行動、学業で対照を上回り、学業の改善は 11 パーセンタイル分にあたると報告した(要旨)。 Cipriano ら(2023)の引用によれば、Durlak らの効果量は社会情動的スキルで g = 0.57、学業で g = 0.27 だった。 Taylor ら(2017)は、82 の介入、97,406 人の追跡(介入の 6 か月から 18 年後)で、SEL を受けた側が追跡の時点でも社会情動的スキル、態度、ウェルビーイングで対照を上回ったと報告した(要旨)。

10 年あまり後のメタ分析では、効果は小さく見積もられた。 Cipriano ら(2023)は、2008〜2020 年の 53 か国の 424 研究(252 の介入、575,361 人)を 3 水準のモデルでまとめた。 審査中の版の本文では、全体の効果が g = 0.194、SEL のスキルが g = 0.219、学業が g = 0.109、追跡時が g = 0.167 だった2。 効果は、SEL の内容、介入の特徴、文脈、実施の質で大きく異なった(誌版の要旨)。 2011 年と 2023 年のメタ分析は、集めた研究の年代も、推定の方法も違うので、効果量の差のすべてを効果が縮んだ証拠とは読めない。 ただし、研究の厳密さや評価の条件で効果が違うことを論じたメタ分析はほかにもある。 学業の成績に絞ったメタ分析(40 研究)は、読解 +0.25、数学 +0.26、理科 +0.19 の効果を報告しながら、大標本の厳密な無作為化研究で検証された SEL のプログラムは、かつて考えられたほど意味のある効果を持たないかもしれないと述べた(Corcoran ら 2018、要旨)。 89 研究のメタ分析は、評価の段階、開発者の関与、プログラムを生まれた国の外で実施したかで効果が異なり、その違いは仮説の向きとは限らなかったと報告した(Wigelsworth ら 2016、要旨)。

日本の研究に限ると、根拠の質の問題が先に立つ。 日本の子ども(5〜18 歳)を対象にした対照群つきの 85 研究のメタ分析では、全体の効果は ES = 0.26 だった(Takizawa ら 2023)。 85 研究には、無作為化の設計で偏りの危険が低いと判定された研究はなかった。

性格特性そのものも、介入で変わると報告されている。 主に臨床の介入を扱った 207 研究のメタ分析で、平均 24 週の介入のあいだに特性の測度が d = .37 変わり、最も変わったのは情緒安定性だった(Roberts ら 2017、要旨)。 ここでの変化の多くは、心理療法の対象者のもので、学校の児童生徒のものではない。

無作為化実験は、何が長く残ると示したか

経済学の側からは、少数の介入を無作為化して長く追う研究が出てきた。 起点になったのは、米国の Perry 就学前計画の再分析である。 この計画は長期の IQ を上げなかったが、攻撃、反社会、規則違反の行動(外在化の行動)などの性格の面を持続的に改善し、その改善が成人期の処置効果のかなりの部分を説明した(Heckman ら 2013)。

このノートが読んだ 2018 年以降の実験は、小学生に、特定の性質を育てる教材やメンターを無作為に割り当てた。 将来の自分を思い描かせる教材を担任が教えると、子どもは報酬つきの課題でより辛抱強い選択をし、その効果は約 3 年後も続き、別の標本でも再現した(Alan と Ertac 2018、要旨)。 脳の可塑性、努力の役割、失敗の建設的な受け止め方、目標の立て方を教える粘り強さ(grit)の教材は、独立した二つの小学校の標本で、2.5 年後の標準化された数学のテストに約 0.2 SD の効果を残した(Alan ら 2019)。 ドイツの小学生に 1 年間メンターをつけると、向社会性が上がり、2 年後の追跡でも続いた(Kosse ら 2020、ワーキングペーパーの版)。 著者らは、社会経済的地位による向社会性の差を縮める可能性を述べる。

最も長い追跡は、スイスの小学校の学級で社会情動的スキルを教えた介入である。 効果は 10 年以上続き、処置を受けた子どもは進学校を修了し大学に進む割合が高かった(Sorrenti ら 2025)。 機構として、ADHD の症状(衝動性と授業の妨げ)が減り、成績が上がったが、標準化テストの得点は上がらなかった。 著者らは、教育達成への長期の効果は、認知スキルでなく社会情動的スキルの変化から来ると読む。 Perry 計画とこの介入では、残った効果は試験の点より行動、成績、進学に現れた。 一方で、粘り強さの教材(Alan ら 2019)の効果は、標準化された数学のテストに現れている。

教師と学校は、試験の点とは別のものを動かしているか

教師の質は、長く生徒の試験の点の伸び(付加価値)で測られてきた。 Jackson(2018)は、9 年生の欠席、停学、成績、留年から行動の指標を作り、それへの教師の効果を推定した。 行動への教師の効果と試験への教師の効果は弱くしか相関せず(ワーキングペーパーの版で r = 0.22)、行動への効果は高校の修了と長期の成果を試験への効果より強く予測した。 両方を使うと、長期の成果について予測できる教師の効果のばらつきが、試験だけを使う場合の 2 倍を超えた。

同じ形の結果が、別の場と測り方で繰り返された。 学級の無作為な割り付けを使った研究では、数学と読解の複雑な記述式の課題、成長マインドセット、grit、授業中の努力への教師の効果は大きく、州テストの付加価値とは弱くしか関係しなかった(Kraft 2019、要旨)。 無断欠席を減らす教師の効果は、学力への効果と弱くしか相関せず、高校の修了により強く効いた(Liu と Loeb 2021、投稿版)。 試験と試験以外の両方の効果で教師を入れ替える模擬では、試験だけで入れ替える場合に比べて、長期の成果の大半が 50% を超えて改善した(Petek と Pope 2023、要旨)。 シカゴの高校は、生徒が自己報告する社会情動的発達を高め、その学校の付加価値は、試験の付加価値より長期の成果をよく予測した(Jackson ら 2020)。

自己報告で学校を比べると、何が逆さまに出るか

教師と学校の効果が試験の外にあるなら、それを測る道具が要る。 ここで、自己報告の質問紙の弱点が表に出た。 米国の 8 年生 1,368 人で、誠実性、自己制御、grit、成長マインドセットの自己報告は、生徒の水準では出席、行動、得点の伸びと関連した(West ら 2016、要旨)。 ところが学校の水準では、誠実性、自己制御、grit は得点の伸びと関連しなかった。 抽選で入学が決まる人気のチャータースクールは、学力と出席を上げたのに、これらの自己報告の得点を下げていた。 著者らは、回答が周りの基準に影響される参照バイアス(reference bias)が、この逆説を生んだ可能性を示した。

Lira ら(2022)は、3 研究の青年 229,685 人で、同級生の学力が高いほど、本人は自己調整を低く評価し、より高い基準を持っていることを示した。 この傾向は、課題で測った自己調整では見られなかった。 参照バイアスのために、自己報告の自己調整は 6 年後の大学の継続を逆説的に予測した。 一方で、シカゴの高校の研究は、高校の社会情動的発達への効果を自己報告の質問紙で捉えられたと述べている(Jackson ら 2020)。 自己報告が学校の比較に使えるかは、学校の間で基準がどれだけ違うかに左右されると読める。

代わりの測り方も試された。 質問紙への無回答や不注意な回答を、grit と自己制御の代わりの指標にする研究は、高校 3 年生 513 人で、教師の評定、課題の測度、高校の成績、大学進学との関連から、その見込みを示した(Zamarro ら 2020)。 PISA の試験と質問紙から作った努力の測度は、国の間の得点の違いの 32〜38% を説明した(Zamarro ら 2019、要旨)。 PISA の試験中に成績が下がっていく度合いを非認知の測度とみなすと、試験の始めの水準と並んで、国の経済成長と正に関連した(Balart ら 2018、ワーキングペーパーの版)。 質問紙そのものが文化によって働かない例もある。 低中所得の 23 か国の対面調査 29 件(94,751 人)では、よく使われる性格の質問が意図した特性を測れず、同じ国のネット回答者 198,356 人ではずっと妥当性が高かった(Laajaj ら 2019)。

年齢とともに、どのスキルが下がるか

性格特性は、平均では年齢とともに成熟の向きに変わる。 2005 年以降の縦断研究のメタ分析(順位の安定性は 189 標本、178,503 人、平均の変化は 276 標本、242,542 人)では、人の間の順位の安定性は子どもから若い成人まで上がって頭打ちになり、生涯の平均の変化は従来の推定よりやや小さく、情緒安定性は従来の推定より一貫して大きく上がった(Bleidorn ら 2022)。

スキルの年齢差は、思春期に下がる領域を示した。 12〜19 歳 4,106 人(著者らがイタリアで集めた標本に、ドイツと米国の公開データを足したもの)の横断調査では、情動の回復力と協調のスキルは年齢とともに上がり、革新、社会的関与、自己管理のスキルは特に 12〜16 歳で下がってから戻った(Feraco と Meneghetti 2023)。 横断の比較なので、同じ人が下がったことを示すものではない。 OECD の SSES 2023 は、16 の国と都市(日本からは群馬県)の 10 歳と 15 歳を対象にした最大の国際調査で、社会情動的スキルが学業、生活の満足、健康な行動、不安の低さ、進路の志と関連し、年齢、性別、社会経済的な背景で不平等に分布すると報告する(OECD 2024、要旨)。 報告は、パンデミックの前の 2019 年の調査とも比べている。 パンデミック中の欧州 3 か国の青年と親 512 組の 2 回の測定(2020 年 10 月と 2021 年 5 月)では、社会情動的スキルは下がる向きだったが、変化は目立たず、多くは有意でなかった(Martinsone ら 2022)。

日本の研究は、何を問うてきたか

日本で「非認知」の語が広まった時期について、武藤ら(2024)は、2015 年ごろから非認知に関わる書籍や翻訳が出され、普及には Heckman と OECD の果たした役割が大きいと述べる。 国立教育政策研究所の 2015〜2016 年度のプロジェクト研究(遠藤ほか 2017)は、非認知的能力とは何かの整理が十分でないとして、その中の社会情緒的コンピテンスを対象に先行研究を整理し、子どもを実際に測って日本の様相を調べた。

その後の日本の実証は、既存の大規模なデータの読み直しと、介入の効果の見積もりに分かれる。 吉澤ら(2026)は、平成 27 年度の全国学力・学習状況調査の小学 6 年の悉皆データの児童質問紙を因子分析して 10 因子を取り出し、「記述問題への取り組み」「関心,意欲,態度」「基本的生活習慣」などの非認知能力に当たる下位尺度と教科の成績に有意な関連を見た。 介入の側では、先に見たとおり、85 研究に無作為化で偏りの危険が低い研究がなかった(Takizawa ら 2023)。 このノートが読んだ範囲では、日本の研究に因果を推定する設計はまだ少ない。

10 年の潮流をどう読むか

九つのまとまりを並べると、このノートが読んだ範囲では、語の入れ替わりの背後で、研究は三つの向きに動いている。

一つめは、認知でない残りを一つの語でまとめることからの離脱である。 「非認知」は既定の名として生まれ(Duckworth と Yeager 2015)、因子の作り方で結論が変わり(Humphries と Kosse 2017)、jingle と jangle の誤りを抱えていた(Schoon 2021)。 英語の研究は、性格特性とスキルを分け(Soto ら 2022)、社会情動的スキルという語に移った。 ただし分ける試みは、まだ同じ自己報告の聞き方の違いの上にある。

二つめは、値打ちの相関から、変える介入の因果へ、さらに試験の外の成果への移行である。 賃金の上乗せの研究は、社会的なスキルの値打ちが時代とともに上がったことを複数の国の行政データで示した(Deming 2017、Edin ら 2022、Izadi と Tuhkuri 2026)。 介入の研究は、無作為化と長い追跡で、効果が試験の点より行動、成績、進学に残る例を示した(Heckman ら 2013、Sorrenti ら 2025)。 教師と学校の研究は、試験への効果と弱くしか相関しない別の効果を、欠席、行動、自己報告から取り出した(Jackson 2018、Petek と Pope 2023、Jackson ら 2020)。 同じ時期に、学校の SEL のメタ分析の効果は小さく見積もられるようになった(Durlak ら 2011 と Cipriano ら 2023 の比較、Corcoran ら 2018)。

三つめは、自己報告で比べることへの疑いである。 参照バイアスは、学校の比較を逆さまにしうる(West ら 2016、Lira ら 2022)。 そのため、回答の努力や試験中の成績の低下のような、行動の痕跡から測る工夫が増えた(Zamarro ら 2019、2020、Balart ら 2018)。 二つめの向きが試験の外の成果を測る道具を求めるほど、三つめの向きが示す測り方の弱点が重くなる。

日本の研究は、この三つの向きのうち一つめの議論を受け止め(小塩 2023、武藤ら 2024)、全国調査の質問紙の読み直しを始めているが(吉澤ら 2026)、因果の設計と、自己報告の学校の比較の偏りの検証は、このノートが読んだ範囲では少ない。 生成 AI が社会的スキルの値打ちを上げるのか下げるのかは、前刷りの版の間でさえ答えが揺れていて、まだ問いのまま残っている。

この調べで言えること、言えないこと

言えるのは、英語の論文で「非認知」の語が相対的に減って「社会情動」の語が増え、日本語の論文では「非認知能力」の語が 2017 年ごろから増えたことと、読んだ研究が、性格特性とスキルの区別、賃金と長期の成果の因果、自己報告の比較の偏りの三つの論点に集まっていることである。

言えないことも多い。 47 件は論点ごとに選んだ研究で、非認知能力の研究の全体の標本ではない。 三つの向きという読みは、このノートが選んだ研究の中での繰り返しに基づく解釈で、論文数や被引用で測ったものではない。 語の件数は OpenAlex と CiNii Research の記録の付け方に左右され、OpenAlex では 2024 年以降に要旨と非英語の記録が増えている。 Cipriano ら(2023)の効果量は審査中の版の本文の値で、Durlak ら(2011)の効果量は Cipriano らの引用による。 賃金の上乗せの研究は米国の全国調査と北欧の男性の徴兵や行政のデータが中心で、日本と北欧の女性への当てはまりは確かめていない。 無作為化実験は、それぞれ一つの国(Alan ら 2019 はトルコ、Kosse ら 2020 はドイツ、Sorrenti ら 2025 はスイス)の小学生への一つの教材やメンターの事業で、別の国と事業への一般化は確かめられていない。 OECD の SSES の報告は要旨しか読めず、10 歳と 15 歳の差の大きさは書かなかった。 生成 AI と社会的スキルの関係は、査読前の前刷り 1 本に基づく。

関連ノート

未検証事項

主要主張に未検証の記述は残していない。 次の 14 件は本文を取れず(出版社の頁が機械の取得を断り、OA の版も見つからなかった)、要旨の範囲で書き、本文中で「要旨」と添えた。 Chernyshenko ら(2018)、Lindqvist と Vestman(2011)、Soto(2019)、Durlak ら(2011)、Taylor ら(2017)、Corcoran ら(2018)、Wigelsworth ら(2016)、Roberts ら(2017)、Alan と Ertac(2018)、Kraft(2019)、Petek と Pope(2023)、West ら(2016)、Zamarro ら(2019)、OECD(2024)。 誌版の本文が取れず、ワーキングペーパー、前刷り、著者の版で照合したものは、数値を誌版の要旨と突き合わせ、要旨に無い数値(Jackson 2018 の r = 0.22、Soto ら 2024 の ΔR²、Cipriano ら 2023 の効果量)は版を本文に添えた。 Gulati ら(2025)は査読前の前刷りで、査読版は確かめていない。

参照文献

アクセスはすべて 2026-11-01。台帳と検証の記録は source/review/noncognitive-skills-trends/papers.md と fulltext-manifest.json。

語の件数

呼び名と枠組み

  • Chernyshenko, Oleksandr S., Miloš Kankaraš, and Fritz Drasgow. 2018. “Social and Emotional Skills for Student Success and Well-Being: Conceptual Framework for the OECD Study on Social and Emotional Skills.” OECD Education Working Papers. OECD Publishing. https://doi.org/10.1787/db1d8e59-en
  • Duckworth, Angela L., and David Scott Yeager. 2015. “Measurement Matters: Assessing Personal Qualities Other Than Cognitive Ability for Educational Purposes.” Educational Researcher 44 (4): 237–251. https://doi.org/10.3102/0013189X15584327
  • Heckman, James J., and Tim Kautz. 2012. “Hard Evidence on Soft Skills.” Labour Economics 19 (4): 451–464. https://doi.org/10.1016/j.labeco.2012.05.014
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  • Napolitano, Christopher M., Madison N. Sewell, Hee J. Yoon, Christopher J. Soto, and Brent W. Roberts. 2021. “Social, Emotional, and Behavioral Skills: An Integrative Model of the Skills Associated With Success During Adolescence and Across the Life Span.” Frontiers in Education 6: 679561. https://doi.org/10.3389/feduc.2021.679561
  • Schoon, Ingrid. 2021. “Towards an Integrative Taxonomy of Social-Emotional Competences.” Frontiers in Psychology 12: 515313. https://doi.org/10.3389/fpsyg.2021.515313
  • Soto, Christopher J., Christopher M. Napolitano, Madison N. Sewell, Hee J. Yoon, and Brent W. Roberts. 2022. “An Integrative Framework for Conceptualizing and Assessing Social, Emotional, and Behavioral Skills: The BESSI.” Journal of Personality and Social Psychology 123 (1): 192–222. https://doi.org/10.1037/pspp0000401
  • Soto, Christopher J., Christopher M. Napolitano, Madison N. Sewell, Hee Jun Yoon, and Brent W. Roberts. 2024. “Going Beyond Traits: Social, Emotional, and Behavioral Skills Matter for Adolescents’ Success.” Social Psychological and Personality Science 15 (1): 33–45. https://doi.org/10.1177/19485506221127483

労働市場と人生の成果

  • Deming, David J. 2017. “The Growing Importance of Social Skills in the Labor Market.” Quarterly Journal of Economics 132 (4): 1593–1640. https://doi.org/10.1093/qje/qjx022
  • Edin, Per-Anders, Peter Fredriksson, Martin Nybom, and Björn Öckert. 2022. “The Rising Return to Noncognitive Skill.” American Economic Journal: Applied Economics 14 (2): 78–100. https://doi.org/10.1257/app.20190199
  • Gulati, Piyush, Arianna Marchetti, Victoria Sevcenko, and Phanish Puranam. 2025. “How Generative AI Adoption Alters the Demand for Cognitive and Social Skills Within Roles: A Skill-Centric Analysis.” arXiv:2503.09212(前刷り). https://arxiv.org/abs/2503.09212
  • Heckman, James J., Jora Stixrud, and Sergio Urzua. 2006. “The Effects of Cognitive and Noncognitive Abilities on Labor Market Outcomes and Social Behavior.” Journal of Labor Economics 24 (3): 411–482. https://doi.org/10.1086/504455
  • Izadi, Ramin, and Joonas Tuhkuri. 2026. “Beyond IQ: The Rising Value of Extraversion.” Journal of Labor Economics 44 (3): 925–966. https://doi.org/10.1086/733226
  • Lindqvist, Erik, and Roine Vestman. 2011. “The Labor Market Returns to Cognitive and Noncognitive Ability: Evidence from the Swedish Enlistment.” American Economic Journal: Applied Economics 3 (1): 101–128. https://doi.org/10.1257/app.3.1.101
  • Soto, Christopher J. 2019. “How Replicable Are Links Between Personality Traits and Consequential Life Outcomes? The Life Outcomes of Personality Replication Project.” Psychological Science 30 (5): 711–727. https://doi.org/10.1177/0956797619831612
  • Weidmann, Ben, and David J. Deming. 2021. “Team Players: How Social Skills Improve Team Performance.” Econometrica 89 (6): 2637–2657. https://doi.org/10.3982/ECTA18461

学校の SEL と性格の介入

  • Cipriano, Christina, Michael J. Strambler, Lauren H. Naples, Cheyeon Ha, Megan Kirk, Miranda Wood, et al. 2023. “The State of Evidence for Social and Emotional Learning: A Contemporary Meta-Analysis of Universal School-Based SEL Interventions.” Child Development 94 (5): 1181–1204. https://doi.org/10.1111/cdev.13968
  • Corcoran, Roisin P., Alan C. K. Cheung, Elizabeth Kim, and Chen Xie. 2018. “Effective Universal School-Based Social and Emotional Learning Programs for Improving Academic Achievement: A Systematic Review and Meta-Analysis of 50 Years of Research.” Educational Research Review 25: 56–72. https://doi.org/10.1016/j.edurev.2017.12.001
  • Durlak, Joseph A., Roger P. Weissberg, Allison B. Dymnicki, Rebecca D. Taylor, and Kriston B. Schellinger. 2011. “The Impact of Enhancing Students’ Social and Emotional Learning: A Meta-Analysis of School-Based Universal Interventions.” Child Development 82 (1): 405–432. https://doi.org/10.1111/j.1467-8624.2010.01564.x
  • Roberts, Brent W., Jing Luo, Daniel A. Briley, Philip I. Chow, Rong Su, and Patrick L. Hill. 2017. “A Systematic Review of Personality Trait Change Through Intervention.” Psychological Bulletin 143 (2): 117–141. https://doi.org/10.1037/bul0000088
  • Takizawa, Yu, Matthew Bambling, Yuki Matsumoto, Yuma Ishimoto, and Sisira Edirippulige. 2023. “Effectiveness of Universal School-Based Social-Emotional Learning Programs in Promoting Social-Emotional Skills, Attitudes towards Self and Others, Positive Social Behaviors, and Improving Emotional and Conduct Problems among Japanese Children: A Meta-Analytic Review.” Frontiers in Education 8: 1228269. https://doi.org/10.3389/feduc.2023.1228269
  • Taylor, Rebecca D., Eva Oberle, Joseph A. Durlak, and Roger P. Weissberg. 2017. “Promoting Positive Youth Development Through School-Based Social and Emotional Learning Interventions: A Meta-Analysis of Follow-Up Effects.” Child Development 88 (4): 1156–1171. https://doi.org/10.1111/cdev.12864
  • Wigelsworth, M., A. Lendrum, J. Oldfield, A. Scott, I. ten Bokkel, K. Tate, et al. 2016. “The Impact of Trial Stage, Developer Involvement and International Transferability on Universal Social and Emotional Learning Programme Outcomes: A Meta-Analysis.” Cambridge Journal of Education 46 (3): 347–376. https://doi.org/10.1080/0305764X.2016.1195791

無作為化実験と長期の追跡

  • Alan, Sule, Teodora Boneva, and Seda Ertac. 2019. “Ever Failed, Try Again, Succeed Better: Results from a Randomized Educational Intervention on Grit.” Quarterly Journal of Economics 134 (3): 1121–1162. https://doi.org/10.1093/qje/qjz006
  • Alan, Sule, and Seda Ertac. 2018. “Fostering Patience in the Classroom: Results from Randomized Educational Intervention.” Journal of Political Economy 126 (5): 1865–1911. https://doi.org/10.1086/699007
  • Heckman, James, Rodrigo Pinto, and Peter Savelyev. 2013. “Understanding the Mechanisms Through Which an Influential Early Childhood Program Boosted Adult Outcomes.” American Economic Review 103 (6): 2052–2086. https://doi.org/10.1257/aer.103.6.2052
  • Kosse, Fabian, Thomas Deckers, Pia Pinger, Hannah Schildberg-Hörisch, and Armin Falk. 2020. “The Formation of Prosociality: Causal Evidence on the Role of Social Environment.” Journal of Political Economy 128 (2): 434–467. https://doi.org/10.1086/704386
  • Sorrenti, Giuseppe, Ulf Zölitz, Denis Ribeaud, and Manuel Eisner. 2025. “The Causal Impact of Socio-Emotional Skills Training on Educational Success.” Review of Economic Studies 92 (1): 506–552. https://doi.org/10.1093/restud/rdae018

教師と学校の効果

  • Jackson, C. Kirabo. 2018. “What Do Test Scores Miss? The Importance of Teacher Effects on Non–Test Score Outcomes.” Journal of Political Economy 126 (5): 2072–2107. https://doi.org/10.1086/699018
  • Jackson, C. Kirabo, Shanette C. Porter, John Q. Easton, Alyssa Blanchard, and Sebastián Kiguel. 2020. “School Effects on Socioemotional Development, School-Based Arrests, and Educational Attainment.” American Economic Review: Insights 2 (4): 491–508. https://doi.org/10.1257/aeri.20200029
  • Kraft, Matthew A. 2019. “Teacher Effects on Complex Cognitive Skills and Social-Emotional Competencies.” Journal of Human Resources 54 (1): 1–36. https://doi.org/10.3368/jhr.54.1.0916.8265R3
  • Liu, Jing, and Susanna Loeb. 2021. “Engaging Teachers: Measuring the Impact of Teachers on Student Attendance in Secondary School.” Journal of Human Resources 56 (2): 343–379. https://doi.org/10.3368/jhr.56.2.1216-8430R3
  • Petek, Nathan, and Nolan G. Pope. 2023. “The Multidimensional Impact of Teachers on Students.” Journal of Political Economy 131 (4): 1057–1107. https://doi.org/10.1086/722227

測り方

  • Balart, Pau, Matthijs Oosterveen, and Dinand Webbink. 2018. “Test Scores, Noncognitive Skills and Economic Growth.” Economics of Education Review 63: 134–153. https://doi.org/10.1016/j.econedurev.2017.12.004
  • Laajaj, Rachid, Karen Macours, Daniel Alejandro Pinzon Hernandez, Omar Arias, Samuel D. Gosling, Jeff Potter, et al. 2019. “Challenges to Capture the Big Five Personality Traits in Non-WEIRD Populations.” Science Advances 5 (7): eaaw5226. https://doi.org/10.1126/sciadv.aaw5226
  • Lira, Benjamin, Joseph M. O’Brien, Pablo A. Peña, Brian M. Galla, Sidney D’Mello, David S. Yeager, et al. 2022. “Large Studies Reveal How Reference Bias Limits Policy Applications of Self-Report Measures.” Scientific Reports 12: 19189. https://doi.org/10.1038/s41598-022-23373-9
  • West, Martin R., Matthew A. Kraft, Amy S. Finn, Rebecca E. Martin, Angela L. Duckworth, Christopher F. O. Gabrieli, et al. 2016. “Promise and Paradox: Measuring Students’ Non-Cognitive Skills and the Impact of Schooling.” Educational Evaluation and Policy Analysis 38 (1): 148–170. https://doi.org/10.3102/0162373715597298
  • Zamarro, Gema, Collin Hitt, and Ildefonso Mendez. 2019. “When Students Don’t Care: Reexamining International Differences in Achievement and Student Effort.” Journal of Human Capital 13 (4): 519–552. https://doi.org/10.1086/705799
  • Zamarro, Gema, Malachi Nichols, Angela L. Duckworth, and Sidney K. D’Mello. 2020. “Validation of Survey Effort Measures of Grit and Self-Control in a Sample of High School Students.” PLOS ONE 15 (7): e0235396. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0235396

発達と国際比較

  • Bleidorn, Wiebke, Ted Schwaba, Anqing Zheng, Christopher J. Hopwood, Susana S. Sosa, Brent W. Roberts, and D. A. Briley. 2022. “Personality Stability and Change: A Meta-Analysis of Longitudinal Studies.” Psychological Bulletin 148 (7–8): 588–619. https://doi.org/10.1037/bul0000365
  • Feraco, Tommaso, and Chiara Meneghetti. 2023. “Social, Emotional, and Behavioral Skills: Age and Gender Differences at 12 to 19 Years Old.” Journal of Intelligence 11 (6): 118. https://doi.org/10.3390/jintelligence11060118
  • Martinsone, Baiba, Ieva Stokenberga, Ilze Damberga, Inga Supe, Celeste Simões, Paula Lebre, et al. 2022. “Adolescent Social Emotional Skills, Resilience and Behavioral Problems during the COVID-19 Pandemic: A Longitudinal Study in Three European Countries.” Frontiers in Psychiatry 13: 942692. https://doi.org/10.3389/fpsyt.2022.942692
  • OECD. 2024. Social and Emotional Skills for Better Lives: Findings from the OECD Survey on Social and Emotional Skills 2023. OECD Publishing. https://doi.org/10.1787/35ca7b7c-en

日本の研究

  • 遠藤利彦(研究代表者)ほか. 2017. 『非認知的(社会情緒的)能力の発達と科学的検討手法についての研究に関する報告書』(平成 27 年度プロジェクト研究報告書 初等中等教育-031). 国立教育政策研究所. https://www.nier.go.jp/05_kenkyu_seika/pdf_seika/h28a/syocyu-2-1_a.pdf
  • 小塩真司. 2023. 「「非認知能力」の諸問題:測定・予測・介入の観点から」『教育心理学年報』62: 165–183. https://doi.org/10.5926/arepj.62.165
  • 武藤世良、篠原郁子、針生悦子、仲真紀子、三宮真智子. 2024. 「認知と非認知のあいだ:教育・研究・実践の観点から」『教育心理学年報』63: 207–225. https://doi.org/10.5926/arepj.63.207
  • 吉澤寛之、谷伊織、杉本英晴、松本明日香、寺尾香那子、田村知子. 2026. 「全国学力・学習状況調査における児童質問紙調査の再分析:非認知能力に焦点化した検討」『パーソナリティ研究』34 (3): 299–314. https://doi.org/10.2132/personality.34.3.8

Footnotes

  1. OpenAlex の title_and_abstract.search で、出版年ごとに数えた(2026-11-01)。「非認知」は “non-cognitive skills”、“noncognitive skills” とその単数形、「社会情動」は “socio-emotional skills”、“socioemotional skills”、“social and emotional skills”、“social-emotional skills” の OR。分母の「skills」を含む論文は 2017 年 108,673 本、2025 年 259,750 本。SEL(“social and emotional learning”、“social-emotional learning”)は 2017 年 420 本、2025 年 1,914 本。CiNii Research は論文検索の全項目の件数。 ↩

  2. 誌版の本文は購読の壁で取れなかった。値は OSF に公開された Stage 2 の審査中の版(Registered Report)の本文による。誌版の要旨は、この版の要旨と同じ文である。 ↩


書いた人:小川 修一郎(デザイン研究者/デザインコンサルタント) 経歴を見る →