Shuichiro Ogawa
English

デザイン研究者/コンサルタント

小川 修一郎

金融や教育の事業で、UX 設計、新規事業の立ち上げ、生成 AI の導入と効果検証を担当してきました。研究では、人が試行錯誤できる条件を調べています。

UX とサービス設計
事業戦略から画面設計までの一貫した担当
新規事業の立ち上げ
構想から試作(PoC)、事業化、運用までの全工程
生成 AI の導入
2021 年からの実務経験と、研究と実装の両面
効果検証
実験(RCT)と行動ログによる効果の数値化
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案件の概要と時期を添えてご連絡ください。

背景

経歴とスキル

教員とエンジニアを経て、事業会社とコンサルティングファームで新規事業と生成 AI の開発を担当してきました。

スキル

デザイン
顧客とユーザーの理解/価値発見と定義/デジタルプロダクト設計
ビジネス変革
事業戦略と技術の事業化/仮説検証/成果指標の設計
データ整備・活用
生成 AI と LLM の活用/統計分析と可視化/データ基盤
テクノロジー
クラウド活用/サーバレスとコンテナ/フロントエンド開発

スキル名はデジタルスキル標準 ver.2.0(経済産業省と IPA)の共通スキルリストに対応しています。

スキルの内訳(22 項目)
デザイン
顧客とユーザーの理解/価値発見と定義/デジタルプロダクト設計/ユーザー視点の検証/共創のファシリテーション/デザインプロセス管理/体験価値ガバナンス/デザインによる組織運営
ビジネス変革
事業戦略と技術の事業化/仮説検証(PoB:事業性の検証)/成果指標の設計(KGI / KPI)/プロジェクト管理(PMP®)/マーケティング
データ整備・活用
生成 AI と LLM の活用/統計分析と可視化(Python、Looker Studio)/データ基盤(BigQuery)
テクノロジー
クラウド活用(GCP / AWS / Azure)/サーバレスとコンテナ(Docker / Lambda / Firebase)/フロントエンド開発(React / Vue / Next.js / Nuxt.js)/バックエンド開発(FastAPI / Django / Nest.js)/データベース(PostgreSQL / MySQL / Firestore)/SRE と CI/CD(GitHub Actions)

デザインは造形にとどまらず、人を起点とする価値創造と問題解決の手段として捉えています(経済産業省『デザイン政策ハンドブック 2020』)。

実績

案件

金融、教育、ヘルスケアの事業で、企画から運用までの工程を担当してきました。

代表的な 5 件。新しい順

  • 金融機関 BtoC 契約プロセスの UX 刷新

    2025–2026

    契約プロセスの刷新を、3〜5 年の中長期構想からタッチポイントごとの画面デザインまでリードした。

    定量成果は守秘のため非公開。

    • 企画
    • 要件定義
    • 設計
    • 導入と運用
  • 生成 AI の教育活用 R&D

    2023–2025

    生成 AI を教育で使う条件を、技術調査から効果測定まで単独で確かめた。

    定量成果は守秘のため非公開。論文化した範囲は査読論文(STEM 教育研究 Vol.7)に掲載した。

    • 調査
    • 仮説検証
    • 設計
    • 実装
    • 効果測定
  • 学習継続支援の行動デザイン R&D

    2021–2022

    学習を続けられる条件を行動デザインの観点から研究し、生成 AI(デジタルヒューマン技術)で個別の介入を提案するシステムを開発した。

    定量成果は守秘のため非公開。

    • 設計
    • 実装
  • マルチモーダル感情解析システム

    2020–2021

    音声と表情のデータから講師評価を予測するシステムを開発し、本番サービスに組み込んだ。

    講師管理工数を前年比 40% 削減し、顧客満足度を前年差 +2 ポイント改善した。

    • 調査
    • 仮説検証
    • 実装
    • 効果測定
    • 導入と運用
  • IoT / LPWA 新規事業開発

    2018–2019

    IoT と省電力広域無線(LPWA)を使う新規事業を、技術調査からデバイスと基盤の開発、事業化の検証まで自分の手で進めた。

    定量成果は守秘のため非公開。

    • 企画
    • 調査
    • 仮説検証
    • 設計
    • 実装

案件を見る →

※ 守秘義務により、案件のビジュアルの公開は控えています。

研究

研究していること

人の可能性が開かれる条件を研究しています。

論文

  • バイブコーディング体験によるプログラミング非熟練者のアプリ制作意欲への効果

    情報教育シンポジウム 2026 論文集(情報処理学会), pp.103–110, 2026、査読あり

    共著

  • Educational Effects of Pair Programming with Generative AI for Novice Learners

    New Perspectives in Science Education 15th Ed., pp.330–337, 2026、査読あり

    共著

  • 通信教育課程の大学生を対象とした生成 AI チャットボット Creative Copilot によるオンライン講義でのジェネラティブアート制作支援:STEAM 教育実践のための新たなアプローチの評価

    STEM 教育研究 Vol.7, pp.32–41, 2025、査読あり

    筆頭著者

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関心の推移

調べてきたことの移り変わり

ノートの記録から読める範囲で、関心の移り変わりを 6 つの時期に分けました。題材は時期ごとに変わりますが、繰り返し戻ってくる問いもあります。

  1. 2026年6月上旬〜7月中旬

    AI でデザイナーの仕事と稼ぎはどう変わるか

    デザイナーの役割と課金の仕組みを討議し、一つの討議に追記を重ねました。6月下旬からは、AI エージェントとデザイナーの報酬を、学術と産業の資料を対にして調べました。

  2. 2026年7月中旬〜下旬

    研究の方法と、問いの立て方

    デザイン研究の方法論と、新しい問いの見つけ方に関心が移りました。AI 研究の空白を探すノートを、見方を変えながら 4 本続けました。

  3. 2026年8月上旬〜下旬

    学ぶことと、能力を測ること

    失敗から学ぶ設計、生成 AI に頼ることの影響、自分で作ることの学習効果を続けて調べました。後半は、ギャルマインドのような構えや人の能力を何で測れるのか、という問いに寄っています。

  4. 2026年8月下旬

    AI スロップと、デザインという分野の来歴

    AI が量産する質の低い生成物を、デザイン史と過去のスパム対策までさかのぼって読み直しました。続けて、日本のデザイン研究がどの大学と学会から形づくられてきたかを、一次資料で追いました。

  5. 2026年9月中旬

    デザインシステムと、仕事を載せる標準

    デザインシステムの効果を裏づける証拠がどこまであるかを確かめました。そこから、デザインの工程とスキルがどの公的な標準に載るのかを調べています。

  6. 2026年9月中旬〜下旬

    AI に任せる判断と、つくって考える方法

    型づけられた判断だけを返す AI と、模試の採点と作問を例に、人の判断のどこまでが AI に移るのかを調べました。続けて、データアートや SF プロトタイピングのように、つくることを通して考える方法が何をもたらすのかを、学術文献で確かめています。

題材が変わっても、デザイナーという仕事がどこに位置づくのか、人の能力や仕事の成果を何で測るのか、という二つの問いには繰り返し戻ってきています。

2026年9月22日までの更新記録にもとづき、日本語ノート 175 件から定期収集のウォッチ 16 件を除いた 159 件(非公開のノートを含む)を、最初に記録した日で時期に分けています。

引用ネットワーク(ノートと文献のつながり)を見る →

記録

ノート

AI とデザインの調査と考察を、つくる過程もあわせて公開しています。

  • 生成 AI が作り手に回ったとき、クリエイターは何を引き継げればよいか(航空の自動化研究から)

    2026-10-11

    AI にコードを書かせるエンジニアの技能を航空の制度で考えた記事(しみたろ 2026)を、クリエイティブの仕事に当てて読み直した。航空の制度と研究が守ってきたのは、自動操縦を使いながら、外れたときに人が機体を引き取れる状態である。FAA は手動飛行を他の操縦技能の土台とし、一律のノルマを避けて機長の判断に任せた。研究では、自動化が成功するほど人の訓練への投資が要るかもしれず(Bainbridge 1983)、人は異常の少ない監視を 30 分ほどしか続けられず、自動化への偏りは訓練や指示では防げない(Parasuraman と Manzey 2010)。衰えやすいのは手の技能より頭の技能で、16 人の機長と副操縦士の模擬飛行では、計器の走査と操縦は保たれ、地図なしで位置を追うことや計器の故障に気づくことに問題が多かった(Casner ら 2014)。生成 AI でも、作る役から評価する役への移り(Simkute ら)、AI がその課題をこなせるという確信が高いほど批判的思考が減るという自己報告(Lee ら、319 人)、AI の得意な範囲の外の課題で正答が 19% 減ること(Dell'Acqua ら、758 人)が報告されている。創作では、AI の誤りは警報のない、もっともらしい凡庸さとして現れる。AI の画像を見て発想すると最初の例への固着が強まり(60 人)、AI の案を使うと個人の作品は良くなるが互いに似てくる(Doshi と Hauser、Anderson ら 36 人)。ここから、創作で引き継ぐ力を、出力の誤りを直す力より、問いの枠を立て直し、案の良し悪しを見分け、方向を変える力として定義した。そのうえで、発散の最初を AI なしで行うこと、AI の出力を見る前に評価の基準を書くこと、一律のノルマでなく作品の核になる箇所で手に戻すこと、AI を見張り役に回す配置を試すこと、AI に驚かされた事例を講評とふりかえりで教材に戻すこと、手を動かす練習を捨てないことを挙げた。創作の実務家の技能の衰えを測った研究は見つからず、挙げた振る舞いは他分野からの類推で、効果は確かめられていない。

  • デザイン哲学とは何か(学術研究から)

    2026-10-11

    デザイン哲学(philosophy of design)が何を問う分野で、どこから来て、どの潮流を経て、どこへ向かっているかを、学術文献で整理した。デザイン哲学は 2000 年前後に Design Studies の論考と特集号で名乗りを上げた若い分野で、Galle はそれを、実証の観察ではなく合理的な反省という哲学の手段で、デザインについての洞察を求める営みと特徴づけた。Love は、デザイン方法の研究と結びついてきた「design philosophy」と区別し、科学哲学や技術哲学に並ぶ分野として位置づけた。特集号の論考は、デザインの概念、方法論、質の基準、人工物の二重性(物理的な構造と意図された機能)、現象学を扱った。起源は、デザインを科学にしようとする二つの波(1920 年代のモダニズムの客観性の追求と、1960 年代のデザイン方法運動)と、その反動にある。1970 年代には運動の先駆者の一部が方法から離れ、Rittel と Webber は計画の問題を確定した定式化を持たない厄介な問題と呼び、Schön は Simon の「デザインの科学」が整った問題を前提にしていると批判した。Cross はここから、デザインを科学ではなく固有の知の形を持つ規律として立て、Buchanan はデザインを技術文化の新しい教養と論じた。2000 年代からは、問いの対象が設計者の過程から、デザインされたものが人と世界をどう形づくるかへ広がった。Verbeek は技術が行為を共に形づくる以上、設計者は別の手段で倫理を行っていると論じ、存在論的デザインは、デザインが世界を作り、その世界が人をデザインし返すと考えた。批判的デザイン、デザインの正義、トランジション・デザイン、ポストヒューマンとモア・ザン・ヒューマンのデザインは、いずれも人間中心や普遍主義の前提を問い直している。生成 AI については、設計の判断が機械に置き換わるとき何が起こるか(Verganti ら)、生成 AI は何を生成しているのか(Bordas ら)、生成 AI は支配的な知の見方へデザインを収束させるのか(Vogel と Quadflieg)が論じられ始めた。2026 年の DRS の Design Philosophies のトラックには 34 本が投稿され、存在論、認識論、認知、倫理、美学を扱う 6 本がこのトラックに残った。デザインに固有の認識論が要るかは、Cross の公理と、それを不要とする Digby の批判的合理主義の間でいまも争われている。Secomandi と Verbeek の 2026 年の編著は、哲学者が外からデザインを論じる「デザインの哲学」から、「デザインのやり方で哲学をする」方向への移行を論じている。

  • デザインに固有の認識論は要るか、デザインで哲学はできるか(2026 年の二つの論考を読む)

    2026-10-11

    2026 年に出た二つの論考を本文で読み、それぞれの主張、論証の段、根拠、想定する反論、使う概念を整理し、二つが何について対立し、何について両立するかを確かめた。Digby(DRS2026)は、科学と芸術、合理と直観というデザインの認識論の二分は偽の二分法で、Popper と Deutsch の批判的合理主義(知識は誤りうる推測で、批判による誤りの訂正で進む)が、デザイン専用の認識論を立てずにデザインの特徴を説明できると論じた。Cross、Schön、Dorst と Cross の説明は記述にとどまり、プラグマティズム、構成主義、現象学は客観的な進歩を説明できないとし、デザインを問題の解き方についての説明的な理論とみる。Secomandi と Verbeek の論集は、ここ 20 年でデザイン哲学に技術への転回(技術哲学そのものから来る視点で技術を中心に問う)が起きたと論じ、人間を設計によって技術に媒介された存在とみて、存在論的デザインと多元世界のデザインの技術不信を Hegel の相互承認で退けた。出版社の紹介文が編者の主張としてまとめる「デザインのやり方で哲学をする(a designerly way of doing philosophy)」という句は、本文では Eggink と Dorrestijn の第 7 章の言葉で、Cross 2001 を引いている。二つの論考は互いを引かず、Digby と編者の二章の参照文献に共通の文献はない(第 7 章とは Dorst 2011 だけが共通する)。対立は、デザイン哲学を科学哲学の枠で立てるか技術哲学の枠で立てるか、失敗の原因を知識の不足に置くか誰が誰のために設計するかの不均衡に置くか、の二点にある。可謬性、技術悲観の拒否、考えを物にして試すことでは両立する。Digby が出発点の診断に引いた Galle 2018 の本文には、Digby の要約にある科学主義と相対主義の揺れの記述がなく、デザインの研究を一般的な研究の特殊化として定義していた。Digby は、科学とデザインの同一性をめぐる Design Studies の論争(Farrell と Hooker、Galle と Kroes)を引いておらず、Galle と Kroes が示した、科学の理論は真理で、デザインの案は真理でない基準で評価されるという区別に答えていない。2026 年 10 月 11 日の時点で、Digby への引用は 0 件、論集への引用は 1 件だった。

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